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父と娘と美術館コーデ


岸田劉生展を見た。
美術の教科書で見た 赤い着物の麗子像が記憶に残っている人も多いと思う。

背景は暗く顔が横に引き伸ばされ どことなくホラーな描き方をされているが
家族写真を見るとほっそりした可愛らしい娘さんだった。


麗子像は数多く描かれているけど、
顔を横に広げて手を小さく描く ちょっと妖怪っぽい表現は宋(中国)の絵画の影響らしい。

自分の自画像や妻や友人は普通に描いているのに
愛娘だけこんな歪んだ表現ひどい…と思うけど
「もっと可愛く描いてよ」と文句も言わず
麗子は五歳から父親が亡くなる十五歳までモデルを続けた。

幼い女の子に長時間の正座はかなりの苦行で
「時には痛くて涙が出た、黙って顔を上げて涙がこぼれないようにした」と麗子本人が語っている。

成長した麗子は父親と同じ画業を選ぶが、作風は父と違って優しいタッチ
(これは展覧会とは関係ないものです)
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父が描いた自分が着ていたのと同じポンチョを着ているところに 父親への愛と尊敬を感じる



麗子像で知られる岸田劉生だけど、友人や自分を描いた男性の肖像も非常に印象的だった。

顔や皮膚の質感がリアルで上手いというだけでなく、目指すものがある彼らの 覚悟のようなものまで伝わってくるのだ。

ここ以外の肖像画や写真を見ても感じるが、
戦前の日本の男は年齢職業を問わず 気迫を感じる面構えに圧倒されることが多い。

大きな仕事を成し遂げたり 地位や富を築いた人に対して「やっぱりあの人のオーラは凄い」なんて言い方を聞くけど
現在のオーラ持ち有名人と明治~昭和の男が並んだら後者の圧勝じゃないかと思う。

道が二つあったら間違いなく厳しいほうを選ぶ
自分がやると決めたことは命懸けでやり遂げる、
そんな強い意志を感じる表情が多いからだ。

イケメンなんて薄っぺらい表現が吹き飛ぶくらい厳粛真剣な顔に会えたことは、 
本物の麗子像と対峙したのと同じくらい 大きな収穫だった。



ランチはロコモコ
マグロとアボカドのサラダも美味しかったです
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巨大化した麗子さん(笑) 着物の描き方が緻密
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こんな作風だけど、初期の頃は西洋絵画の影響を受けた作品が多かったとか。
試行錯誤を経て徐々に自分のスタイルを確立していったのでしょうね
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