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お稽古ごとの意味


20代半ばで独身という頃、
仕事にも慣れて時間的な余裕もでき 習い事をする女性が周りに増えた。

私自身は母の勧めで茶道(裏千家)を習っていた。
両手に物を持っていると足で扉を開けるような女子力のない自分だったが、
一年もしないうちに所作や姿勢の良さを誉められるようになったのだから 親の言うことは聞いてみるものだ。

他にもアナウンス教室へ行く人 パン教室へ通う人など、皆それぞれ楽しそうだった。

一才上のある友人は時間的・金銭的余裕はあるけど習い事をするつもりはないらしい。
「それを習ってお金を取れるレベルになるならいいけど、漠然とやってても意味がないでしょ」と言う。

家でゴロゴロしてるよりは 少しでも何かしら学んだ方が有意義な気もするけど、
まあ考え方は人それぞれだろう。

先生や選手になって稼げないなら習う意味なしと言うなら
ほとんどの習い事や部活はムダってこと?と思ったけど黙っておいた。


あれから十年以上が過ぎた。

私は夫の仕事で海外に住むことになった時、
茶道のお免状があるということで 現地の交流会や学校イベントでお声がかかり 少しだけお役に立てた。
茶道を習い ある程度お道具を揃え、破損を心配しながらも水差や茶碗を持ってきて良かった。

なんとなく心が落ち着くから続けていたことだけど
日本から遠く離れた国で喜んでもらえて コミュニケーションのきっかけになったことが嬉しかった。


パンを習っていた子は、その技術がそのまま美味しい朝食やおやつ作りに役立っている。
朝、焼き立てパンの香りで目が覚めるなんて家族は幸せだなぁ
子供はお母さんを見ているせいか、男の子だけどお菓子作りが上手い。

アナウンスを習っていた子は当初の目標だったブライダルの司会は諦めたらしいけど、
時々依頼されるカラオケ大会の司会で定収入とは別の収入が得られて助かると言う。
普段会わないような色んな職種の人に会えるのもいい刺激らしい。

目標を立てて必死に努力するという習い事も大切だけど
ゆるく続けていたことが 思いがけない場面で役立ったり生活の潤いになることもある。

何かを学んだけど意味なかった…なんてことはない。
わけあって続かなかったとしても、知らない扉を開けてみた自分のチャレンジ精神を褒めてあげたい。


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キレイの理由を確かめる


美容家 齋藤薫さんの著書の一節に
『誉められた日の自分を忘れない。誉められる理由を必ず探し出して』という言葉がある。

慣れた順序で身支度して出掛けたところ思いがけず誉められるというのは確かにある。

理由が分かって、それを積極的に取り入れたら
キレイに見える日が増える。
もしくは加齢による劣化を少し遅らせてくれる。

ある店で服を見ていると、近くに30歳くらいの女性と母親らしき人がいた。
特別な席に着る服を探しているらしい。

女性は夏っぽいプリントの服を着ていたが、色々と相談しながら見て 無地のワンピースを手に試着室に入った。

光沢のあるベージュのワンピースを着て出てきた彼女は上品な華やかを纏っていて顔立ちまで違って見えた。
某化粧品メーカーのキャッチコピー
「美人スイッチ ON」とはこのことだわと思う。
もちろん全員一致でその服をお買い上げとなった。

新しい洋服以外にも美人スイッチはある。

友人はしっかり睡眠をとった日は、やはり肌がキレイと言われるらしい。
娘さんに勧められてイヤリングをつけるようになった人がいるが、顔周りにキラキラしたものがあると確かに明るい感じになる。💎
きゃりーぱみゅぱみゅは つけまつげのことを♪付けるタイプの魔法だよ と歌っている。

私も1~2年前にプチ同窓会に出席して、なんだか照れるほど誉められたことがある。
どこか裕福な家に嫁いだのかと思う人もいたらしい。
(スーパーでトマト68円とか見るとテンションが上がる普通の主婦だけど)

理由を考えてみる。
洋服は自分の定番のシンプル路線。
ファンデーションだろうか?目の下などは明るい色、引き締めたい輪郭は濃いめの色…と二色使いにしてみた。

でも一番大きい要因は髪かも知れない。💇
家を出た時の強風でひどいことになっていて、電車を降りると セットとメイク専門の美容院に駆け込んだ。

別に派手に作り込むことはせず いつものスタイルで巻いてもらうようにしたけど、やっぱりプロは違う。
まとまってるけどフンワリしてツヤも出ている。
髪は女の命とはよく言ったものだ。

自分のスイッチはファンデ二色使い・大事な時はプロに髪を任せる…と心にメモする。
自己満足かも知れないけど、これに頼れば大丈夫というものがあるのは心強い。

ありふれた地味な花だとしても、しおれているよりピンと太陽の方を向いてるほうがいい。
20代でも80代でも
美人スイッチをONにしている人は目に心地良い風景になっている。✨

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マンガ家の人生


ヤマザキマリさんの著書「仕事にしばられない生き方」を読む。

ヤマザキさんは 阿部寛さん主演の大ヒット映画
「テルマエ・ロマエ」の原作も描いている人気のマンガ家だ。

ビジネス書のようなタイトルだけど、何かを見つけると損得など考えず飛び込んでいくヤマザキさんの生き様が濃くて波乱万丈で
これもぜひマンガにしてくださいと言いたくなる一冊だった。

1967年東京生まれ北海道育ちと聞いて自分とそんなに変わらない環境で育ったのかと思ったが、
仕事や生き方に関する考え方は自分と全然違って面白かった。

私の周りにいるのは普通に会社員や公務員をやっている大人ばかりだったし、 
親戚に有名な芸大を卒業した人はいるけど 結局芸術では生計を立てることはできず普通の仕事をしていた。

だから「仕事にしたいくらい好きなことがあっても、定収入を得られる見込みが薄いなら趣味に留めておいて堅実な仕事につくべき」
というのが自分の基本的な考え方だった。

しかしヤマザキさんは「好きなことをできない人生なんて意味がない」という考え方が一貫している。

これだというものを見つけたら どれだけのお金になるかなんて気にせず全力でそれをやる。
(ヤマザキさんにとっては絵を描くこと)
自分にとって大切なことを中心にして生きてたら貧乏だって楽しめる、という軸がブレることがない。

これはヴィオラ奏者の母親(シングルマザー)の影響が大きいようで
母親は惚れ込んだ楽器があると その後食費に困ることが分かっていても買ってしまうような人だったらしい。

ヤマザキさんはイタリアまで行って絵の勉強をするものの
絵描きとして食べていくことができない状態が十年以上続いた。🎨

似顔絵描きや土産物売りなどをする生活が続いたら
大抵の人は「もう毎月給料がもらえる仕事に就こう」と思うだろうがヤマザキさんはそういう選択をしなかった。

そしてマンガを描くという 絵描きではないが絵を描く仕事に出会い、
手探りで創作を続け 新人漫画賞に応募して評価を得てゆく。
子供に十分な教育も受けさせられる収入も得るようになる。

絵描き→マンガ家という転換ができたのも、ヤマザキさんの持つものが絵のスキルだけではなく、
文学などの幅広い教養や母親が尊重してくれた自由な発想があったからだろう。

ヤマザキさんはイタリアに来たばかりの頃、ジュゼッペという売れない詩人と大恋愛をしている。
働かず借金ばかりしてヤマザキさんのお金で詩集を自費出版するような、いわゆる「だめんず」だ。

読んでいると「こんなダメな男 早く別れなよー」という気分になる。

だけど古典レベルの小説など、ストーリー作りに必要な教養をヤマザキさんに授けたのもジュゼッペ。
人生なにがプラスになるか分からないものだ。


それにしても、
映画の興行収入が59億円でヤマザキさんに支払われた原作料は100万円だけ…というのにはビックリした。💴

ヤマザキさんは周りから勝手に大金持ちになったと思われ 心ないことを言われたり精神的疲労が大きかったので
正直に受け取った金額を言ったら、今度は「日本の出版・映画業界を批判してるのか!」とバッシングを受けたという。

人気が出たら出たで別の悩みがやってくる。

売れっ子になったからハッピーエンドとはいかないけれど
そんなことで創作意欲が損なわれることはない様子。

心から好きなものに出会い、貫いてきた人はブレることがないから。

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無敵無邪気なスーパーリッチ


短い間だけどインスタグラムをしていたことがある
好きな本と音楽と愛用のアクセサリー等を紹介するという地味な内容だったけど、色んな国の人から反応をもらった。

中には何人か中国の女の子がいた。
居住が北京ーロンドンとか北京ーロサンゼルスになっているから留学などで欧米に住む中国人だろう。

自分の所に覗きに来てくれて、いいね👍まで残してくれたから私も反応を返そうかと彼女たちのインスタを見ると優雅な生活ぶりに驚いた。

今月はイタリアの大聖堂の前でパチリ、
先月はカナダの大自然の中でニコッ。
お茶するときはラグジュアリーホテルのティールーム。

加工を差し引いて見ても、みんな若くて綺麗でスラリとした体型。
ドルチェ&ガッバーナの新作と思われる服や靴も似合っている。

私の女子会は近所のお手軽イタリアンだけど
この人たちの女子会はクルーズ船の上である。
日本のカワイイ系OLは 彼の出せる範囲で買えるブランドジュエリーがあったと小躍りして針金みたいな細さの指輪を見せるが
彼女たちの指輪はイクラの寿司のようにダイヤモンドが盛られている。


ここまで違うと羨ましいという気持ちさえ起こらずフィクションを見るような面白さがある。
日本の観光地で見かける団体の中国人とは違うタイプの人たちがいるんだなと思う。

お父さん商売何してるの?と聞いてみたくなるが、いいねし合うだけの相手にそれは不躾だろう。

テレビで爆買いとか中国の経済成長と言われてもピンと来ないが、
一瞬でも自分と繋がった人がこういう生活をしているのを見ると中国って大金持ちがたくさんいるんだなぁとリアルに感じる。

浪費するのも大陸らしい豪快さがあって とても楽しそうだけど、
欲しいけど手に入らないものなんてひとつもないって幸せなんだろうか?とふと思う。

社会人になって自分でお金を稼ぐようになったから入れる世界というのが自分たちにはあった。

十代の時から行ってみたいと思ってたフランスについに来た!という感動
頑張って働いてボーナスで欲しかった時計を買うワクワク、
憧れながら見ている時間があったから手にした時の幸せも大きくて、年月が経った今も宝物✨

彼女たちはそういう ついに望みが叶ったと喜びが沸き上がってくる経験ってあるのだろうか?

どんな仕事につきどんな相手と結婚するのか、数年後を見てみたいなとちょっと思う。

リッチさとグローバルな行動範囲を満喫しているイマドキなチャイニーズセレブだけど、
どの子も母の日には 彼女そっくりの母親と並んだ写真を上げて「ありがとう、大好き💕」とメッセージを書いている。

あまりメイクもせず屈託なく笑うその写真が一番可愛いらしく見えて微笑ましい気持ちになる。

国民性や経済状況が全く違っても 世界がデジタル時代に移行しても
変わらないものがあるのを見て 何となくホッとしながら「いいね👍」を押した。


















終戦記念日


8月15日 終戦記念日
休日ではないけどカレンダーにも記してほしい、といつも思う。
忘れてはいけない日なのだから。

実家にボロボロになった白黒の家族写真がある。
祖母とまだ小さい父と父の兄弟が写っている。
戦争でビルマ(ミャンマー)に行っていた祖父が肌身離さず持っていたものだそうだ。

祖父は無口な人だったので戦争の話も仕事の話も聞いたことがない。
ただ私は旅行でミャンマーに行ったことがあるので、日本とは違うあの国の陽射しの眩しさだけは知っている。

あの陽射しと急に冷え込む夜の闇の中
祖父は24時間いつ敵が来るか分からない緊張感に晒されていたのだ。
殺さなければ殺される緊迫感の中の ほんの僅かな休息の時間にこの写真を眺めていたのか…と想像する。

この写真を実家の母が管理できなくなった時は、私が譲り受けて自分の子供に伝えていきたい。

それが戦争を知らない昭和生まれの義務だと思っている。


今年のお盆も家族で実家に行き、お墓参りをした。
墓地の一角は戦死した方ばかりのお墓で、私はいつもそちらにも手を合わせる。

自分が親になってみると
『サイパンにて戦死 享年十九才』などという墓碑の文字にいっそう胸が締め付けられる。

「これ読める?」
『建立 母○○』とある文字の前で、隣にいる十六才の息子に訊ねる。

「このお墓も あのお墓も建てたのが世帯主じゃなくてお母さんて書いてある。
旦那さんも戦争でいない時に息子さんが戦死したんだろうね」
「………嫌だな戦争って」

家に帰ったら きっと部活に行ったりYouTubeでお笑いを見たりする高校生の日常に戻る。
それでも、少しでも、彼の心の中に何かが残れば。
残ってくれることを願いながら帰路についた。








体重と人格


別にスタイルがいいわけではないが、健康面を考えてもやっぱり適性体重でいる努力はしたほうがいいと思う。

ダイエット広告などで成功者が「痩せて性格まで明るくなりました!」等と語っているが、確かに女性は体重が気持ちのありようにも影響する。

モデルのように細い必要はないけど、劣等感を持ってしまうくらいなら減量を頑張ったほうが生きやすい。

持病や体質などでダイエットできない人は別だけど、
身長や顔立ちと違って体重は変えられるものだし、運動やカロリーコントロールを助けてくれるツールだってたくさんある。


最近はあまり交流がないけど、
十代の時から母親になった現在まで肥満気味の友人がいる。
身長は160㎝未満だが適性体重を10㎏以上オーバーしていて市販の洋服は合わない。

人によって態度が違うとかドタキャンとかもないキチンとした子で
美味しい店から面白いマンガまで詳しくて話していて退屈しないが、ひとつだけ苦手なことがあった。

外見で誉められてる女性を見ると必ず下げるようなことを言う、これが昔から現在まで変わらない。

共通の知人で 細身のパンツが定番スタイルの年上の女性のことを「あの人いつもオシャレだよね」と私が言うと
「もうワンサイズ大きいのにすればいいのに無理やりMサイズ着てるよね」

雑誌を見ていて「この水着いいなぁ」と私が言うと水着ではなくモデルを見て
「細いけど締まりのない体だね、脇腹がタプついてる」

別の友人が私に「それ似合ってる、いいよ~」と言うと
「前髪短くない?今日ちょっと変だよ」

私はまたかと思うだけで驚きはしなかったけど、この人おばあちゃんになってもコレを言ってるのかなと気の毒になった。

過剰な体重は「同性への拗らせた目線」という心の贅肉までつけてしまうのかも知れない。

心身が健康なら他人様の体重にどうこう言うつもりはないが、
同性の欠点探しをする習慣が健やかなメンタルと言えるのか微妙なところだ。






お祭りの陰で


あと一年!チケット取れましたか?とオリンピック報道が熱を帯びてきたのを複雑な想いで見る。

2020年の東京オリンピックのために、高校総体が開催できない競技が出てくるかも知れないなんて…
納得いかない話。
インターハイ分散開催に六億円不足してるというけど、
あのパクリ騒動でボツになった五輪エンブレムには、もっとお金が使われてたような…。

競歩の選手から、こんなコースでは死者が出るという声、
トライアスロンの関係者からは、水質がひどい 臭いが気になるという声。

アメフトやサッカーなど、秋は欧米でスポーツの国民的ビッグイベントがあり視聴率が期待できないので夏の開催になったというけど

暑さに慣れてるはずの日本人でも、連日 熱中症で搬送されたとか死者が出たと報道されているのに
海外からくる観客や選手はどうなるのかと思う。

五輪開催で、トータルで2兆円かかると聞くと、
オリンピックやらなかったら消費税上げなくて済むような…と思ってしまう。

数日間の祭りのためにお金を注ぎ込むより、
利用者が多いのに古いままの地元の図書館なんとかして~
日本の科学技術の研究に携わる人みんなお金ないって言ってるけど?
優秀な研究者がいても生活していけなくて辞めてしまうとか。
子供の虐待死のニュースの度に関係者が予算と人手が足りないって言ってるけど?

オリンピックの闇を書いた本で、
お金の流れの不透明さの他に
何十年と住んでいた場所を立ち退きさせられた高齢の方々の話も読んだ。


自分を含めてオリンピックを見て力をもらった人はたくさんいるけど、
スポーツがくれる感動も大切だけど、
なんだかポジティブになれないニュースが多過ぎる東京オリンピック。

競技中に選手や観客がバタバタと倒れる 前代未聞のオリンピックになったら
2兆円使って日本のマイナスイメージを世界中に伝えることになるんだけど。

災害の後 不便な生活をしている人を助けるための予算・子供が学ぶための予算はなかなか出てこないのに
なぜオリンピックだけは無制限に使えるんだろう?




「24歳以下じゃないと」


週刊新潮を買う。📖
スマホで脳が劣化するとか、
韓国の反日集会そっくりのこと(昭和天皇の写真燃やして踏みつけ)を税金使ってやってた『表現の不自由展』の記事などが気になって買ったが、
妙に記憶に残ったのがシニア婚活の記事。

50代の女性ライターが45歳以上の婚活パーティーに行った時のレポで
自分が最年少であることや70~80代の男性に話し掛けられて困惑する様子が書かれていた。

まず思ったのが「ジイサンになっても20歳以上年下の若い女がいいのか…」
若い女に吸い寄せられるのは紀州のドンファンだけじゃないらしい。
古今東西の権力者も娘や孫のような年齢の女性を囲ってるから驚きはしないが、
お金のない一般人も同じか…とやや引く。

テレビでも婚活中の40代男性が20代の女性希望と言い切った上
「僕は体も鍛えてるし収入もあるから大丈夫」と自信満々で話すのを見たことがあり、
自分は20代の時 40代と付き合いたいと思ったことないけどな~と思った。

20代の女の子を可愛いと思うのはよく分かる👩
明るくて屈託がなくて、肌はつるんとして体型はしゅっとしていて私から見ても可愛いなと思う。
まだ人生経験が浅いぶん、男性からすると自分に中身がなくても見破られる心配がないのも利点だろう。

分かるんだけど、自分との釣り合いを考えずに
「とにかく若い子がいい」と若さ最優先を露骨に出すのは品がないなぁと思う。

そして実生活でもこういう事例を胃もたれするほど見てきたのを思いだす。

ショッピングモールのベンチで有村架純ちゃんをギャルっぽくしたような目立つくらいカワイイ女の子がスマホをいじっていた。
すると一人のオジサンが(というよりパチンコ屋に入り浸ってそうな雰囲気のオッサンが)
彼女の隣に座って「連絡先教えて ダメ?」と言い寄っているのだ。
当然彼女は無言で去っていったが、私が彼女の母親なら うちの大事な娘に近寄らないでくらいは言ってたかも知れない。


会社で年輩の女性が笑いながら三十代男性に「彼女候補、紹介しましょうか?」と言って
男性が真顔で「24歳以下じゃないとダメだよ」と答えるのを聞いて、学歴あってもこれじゃなぁ…と思った。

男性社員は私のすぐ近くにいたので思わず
「25歳以上ばっかりの職場で25歳以上に価値ナシと言い切れるなんて、なかなかの神経ですね」と言ってしまった。
(翌日 頼んでもいないのに私の机に彼はコーヒーを持ってきた)


願望を持つのは自由だけど、自分の言動が見苦しくないか考えるくらいの客観的視点は持ってほしい。

恋愛とか色欲というのは種族保存の本能が絡んでいるから
より多く子孫を残せそうな若い異性に引かれるというのは科学的に考えて自然の摂理と言えなくもないが

…と考えると自分との相性やバランス等を考えるより先に「女は若くないと!」となる男性は
現代社会を生きる人間というより 理性を持たない動物に近いということになるのだろうか?







優しい言葉


小学校低学年の親戚の女の子がいる。
手のひらサイズの動物の置物をいくつか持っていて、お人形ごっこのようにストーリーを作って動物を動かす遊びが好きらしい。

一緒にそれで遊んだとき、私の考えた冒険物語の設定が面白かったらしく
彼女の母親からも「とても喜んでいた」と感謝された。

実家に行くと彼女が来ていて、私を見ると嬉しそうに動物の置物を指して「あそぼ」と言った。
言ったすぐ後に「もし疲れてなかったら一緒に遊ぼう」と言い直した。

こんな年齢なのに無理させてはいけないと考えてから誘ってくれるのかとちょっとジーンとした。

道路の混雑で少し疲れたのも消え失せて「うん、遊ぼう」と応じた。


自宅療養中の友人を訪ねた時も「忙しいのに来てくれてありがとうね」と別れ際に言われ
大変なのはあなたのほうなのに…と涙が出そうになったことがある。

私自身は何度も他人から「アナタの言葉に傷つきました」と言われ、ああそうですかと流してきた人間なのに
なぜ私の近くには優しい人が多いのだろう、天がこういう人たちから学びなさいと言ってるのだろうかと珍しく自省する。

二十年以上の付き合いになる友人に「私も菩薩キャラを目指してみるか」と言ったら
「そんなの○○ちゃんじゃなくなるからやめてよ~」と返された。

キャラ変は無理でも、彼女たちのように別れてからも暖かい気持ちを残す 後味のいい人になりたいなと思った。

人との向き合い方のお手本に年齢が上も下もなくて
自然に実践してる姿を見るのが一番の学びかも知れない。

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自分たちしか見えない


以前いた職場のフロアの一隅に、自販機と4~5人が座れる白い椅子が置かれた場所があった。

明文化してなくても、買ったものを飲むための場所だと誰もが認識していて
ベテランも新人も飲み終わったらサッと立って片付けて それぞれの場所に戻っていた。


しかしある時から、4~5人の中堅女子が井戸端会議の場所として使うようになった
「移動するの面倒だし 他の人も来ないから今日はこのまま話してていいよね」とやったことが癖になってしまったのだろう。

おしゃべりの絶えない彼女たちが占拠しているため、昼休みなど軽く挨拶しながらコーヒーを買っていた男性たちの姿も見えなくなった。

彼女たちだって立派な大人だし不文律を知ってるはずだが 楽しい井戸端会議にちょうどいい場所を手放したくなかったのだろう。
彼女たちの中の一人が自己主張の強いタイプだから、
ボスが「ここでいいよね」とか言って皆も合わせたのかも知れない。

腑に落ちないことは割と言うタイプの自分だけど、ボスを怒らせると厄介そうなので黙って通り過ぎていた。


しかし誰かが総務あたりに言ったらしく、
しばらくして朝礼で 名前は出さないものの注意喚起がされた。
ここは共有スペースであると貼り紙もされて
椅子のある一角は元の平和を取り戻した。


ある日私が自販機に小銭を入れていると、ボスと子分の一人が横を通って行った。
ボスは誰も座ってない椅子を見て子分に言った。
「悔しいよね、私たちの大切な時間だったのに」

え…?
もしかして、この人たち自分が被害者だと思ってる?
集いの場を奪われた可哀想な私たちと言わんばかりだけど、
あなた方が入社する前からみんなの場所だったんですが…。

◾自分たちが配慮のない行動をしておいて
「他の人の迷惑になってる」と指摘されると 被害者気取り
こんなふうに自分を省みることなく 嫌なことの原因を全て他者のせいにする人、年々増えてる気がする

大切な時間なら仕事と関係ない場所で集まればいいのに
仲間がいるのはいいけど、群れてるのが当たり前になると こんな風に視野が狭くなるのが困りものだ。

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それにしても みんなの場所に居座る女性たちの態度には考えさせられた

通り過ぎていく人が「これはちょっと…」という顔で彼女たちをチラ見してもお構いなし
気づかないのか気付かないフリだったのかは分からないけど。

◾一人では何もできない人ほど 仲間とつるんでる時だけは調子に乗って態度が大きくなる
 こんな風にはなりたくないと思った。



プロフィール

raffine

Author:raffine
活字が好きなアラフィフ主婦 家族は夫と息子とカメ🐢
近鉄線圏内在住
お出かけ先は美術館や美味しいお店などインドア中心です

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